Gaentのブログ

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振返り2021年度技術士試験

技術士試験結果が出たため、ここに記録する。なお、受験指導した際に感じた落ちる人の特徴もあわせて、記録する。

【自分での受験分】
●受験部門
建設部門(道路)
●筆記試験
成績 Ⅰ:A、Ⅱ:A、Ⅲ:A
●口頭試験
業務詳細の内容をとにかく深掘りされた。内容が事故復旧での鋼橋工事における架設時の仮設備の計測管理計画についてであったことから、計測管理計画について質問があった。以下に、コンピテンシーの観点から質問内容と反省点を列挙する。

・【コミュニケーション】の観点
コンピテンシーの口頭試験の評価項目としては、コミュニケーション・リーダーシップというまとまりで説明されている。ただ、コミュニケーションは、全ての資質の基礎である。よって、ここでは、コミュニケーションのみの観点で述べ、リーダーシップは、マネジメントと類似であるため、マネジメントとともに述べる。
[質問内容]
業務内容を詳細に確認された。主に次のとおり。①業務概要、②当時の指示系統、③安全管理体制、④その体制構築のための根拠と考えや基準、⑤その体制構築を決定プロセス(第三者委員会での決定)。
特に、④については、ホワイトボードで図で説明を求められた。
[反省点]
説明はうまくできたが、試験官からの質問の合間に、本当にあなたの提案か?という質問が直接あった。自分の提案てあったが、何度も質問されると、疑われているという思いから動揺につながった。また、疑われたことに対し怒りを抑えるため冷静さがなくなった。今、思い返すと、どのような質問にも冷静に回答するという意味で、コミュニケーションの資質を確認してくれたのだと感じる。合格したから思えることだが。

・【評価】の観点
[質問内容]
通常の質問のされ方は、「提案した計画を今振り返りもっとよくするにはどのような改善が必要だと思うか?」だと想定するが、私の場合は、「なぜ初めから検討できていなかったのか?」という質問のされ方だった。
[反省点]
質問のされ方によってはここまで腹が立つのかと逆に感心した。
どの基準書にも書いておらず、過去の事例もないのに、どうやって想定するんや!と言いかけたが、グッと堪えて、当時参照した基準書の確認及び類似事例の考察を踏まえても想定できなかったことでした。ただ、今は、事例が蓄積できたので、社内での横展開を図りました。と述べた。
ここまで来ると、胆力の勝負と感じる。

・【リーダーシップ・マネジメント】の観点

[質問内容]
ここは、単純に、業務詳細において、リーダーシップを発揮できた点を述べてくださいであった。
[反省点]
特になし。業務詳細に利害関係者がいて間をとりもったのであれば、やったことを述べるだけのこと。
仮に、利害関係者間の調整のない業務であったとすれば、回答はできなかっただろう。

・【技術者倫理と継続研さん】の観点
[質問内容]
技術者倫理:日頃の業務において倫理上で意識していることは何か?
継続研さん:今後、新技術もでてくると思いますが、技術者に必要な資質とは何でしょうか?
[反省点]
特になし。継続研さんというのも面白くなかったので、挑戦する姿勢と答えてみた。

全体の反省点は練習不足。ただ、今回はあえて、面接練習をしていない。本来、常時求められる能力の確認が口頭試験であるなら、練習せずに臨むのもまた挑戦。嫌いな試験官にもきちんと説明できるようにする。

【指導分】
指導人数4人。鋼構造受験。
3人筆記合格。
1人筆記不合格。

不合格原因は、Ⅱ-2の回答において、質問内容とずれた回答であること。例えば、耐震補強+補修について聞かれているのに、経験がないからといって、補修だけで書いたりしている場合がこれに当たる。経験の有無に関わらず、誰でも初めてはある。教科書、基準書、周囲の経験者、講習会等、どうすればできるようになるか?を考え、現実的な知識を取り入れる。
落ちる人は、上記を「専門外なので経験ないから」という言い訳で切り捨てる傾向がある。では、専門であれば、誰にも負けない力があるのか?他の追随を許さないほどの専門力をつけるためには、専門外の思考方法を学ぶ必要がどうしても出てくる。そこに気づけないと、技術を楽しめない。少し苦しいと感じる勉強の先に、ドーパミンが涌き出る知識が待っている。これを言うと、受験生には若干引かれる(笑)

愚直に練習を積み重ねる。これが一番大事だけど、できている人は少ない。練習には強制力も必要だと感じた。

最後に指導の際に参考にしている参考書を載せる。